自宅での葬儀の準備は葬祭業者やお手伝いに任せましょう
生活の場である自宅を式場にするときは、何かと手がかかります。遺族は、死者の弔いという大事な仕事があるので、任せられる点はできるだけ任せて、上手に負担を分散させるようにしましょう。

●部屋割りを考えておきます
自宅で葬儀をする場合、最初に考えるのが部屋割りです。最初に、祭壇を設置する部屋を決めます。僧侶や遺族、親族が座るスペースも考慮し、なるべく大きな部屋を選びましょう。玄関や縁側に近い部屋なら弔問客の出入りがスムーズなので良いでしょう。僧侶の控え室、遺族や手伝いの人が休憩する部屋、宴席をどこにするかも問題となります。早く到着した弔問客の部屋や乳幼児の部屋もあると便利でしょう。これらの部屋は、必ずしも一部屋ずつ設ける必要はありません。
●片づけと掃除
部屋割りが決まったら、家具やふすまをほかの部屋に移動し、部屋をなるべく広く使えるようにしておきます。部屋はきれいに掃除し、座布団を用意をします。たりないなら、近所から借りるか、業者に頼みます。トイレなど、弔問客が利用する所はすべて掃除し、位置がわかりやすいように案内の紙を貼っておきましょう。
●神棚を閉じる
神棚があれば、半紙を貼って閉じておきます。仏壇はあけたままにしておきます。玄関には業者が用意した「忌中札」をかけます。
台所の準備
 
通夜や葬儀の間、僧侶や弔問客に出すお茶を入れたり、通夜ぶるまいの支度をする、といった裏方の仕事は、手伝いの人が務める事になります。遺族は前もって、手伝いの人が働きやすい環境を整えておいてください。食器や箸、盆、ふきんなどは、まとめてわかりやすい場所においておきます。数が足りないときは、業者に頼むこともできますし、近所の家から借りてもいいでしょう。ポットもたくさんあると便利ですが、通夜の間はさまざまな部屋で電力を使うで、電気ポットには注意します。茶葉や茶菓子も多めに用意しておきます。僧侶用の菓子や茶碗などは印をつけておくといいでしょう。
●会葬礼状を注文する
 
会葬礼状は通夜や葬儀に来てくれた人に渡すものです。礼状にハンカチなどの返礼品を添えてセットにしたものを、葬祭業者が用意しれくれます。予想される弔問客の数を早めに割り出し、少し多めに注文しておいたほうが、後であわてずにすみます。会葬礼状の文章は、文例なども利用できます。返礼品も選択して注文します。
自宅以外での葬儀の場合は
自宅に留守番を残す
 斎場や寺院など、自宅以外の場所で葬儀を営む場合、遺族は方針を決めれば、用意することはあまりありません。ほとんど業者に任せることができます。家から持っていくものも、現金や家の鍵など、最低限の身の回りのものがあれば、大丈夫です。
斎場で喪服に着替える場合には、喪服を持参しますが、和服の場合には帯板や足袋などの小物やぞうりも忘れないように注意しましょう。心付けを入れる袋や印鑑もあると、役立つことがあります。
 葬儀の間、自宅には、一人か二人、留守番に残ってもらいましょう。これは弔問客が間違えて自宅に行ってしまったときの対応や、弔問客からの問い合わせの電話を受けるためです。
神棚を封じる理由

 神道では、家族が亡くなると、死者の霊を祀ることに専念するため、ふだんの神棚の祭りを中断します。このため、神棚には半紙などを貼って、封じます。
死者の霊魂が落ち着きを得る忌明け、「五十日祭り」が終了した後に半紙を除き、神棚の祭りを再開します。

Tokyo Hakuaisha

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